HPVワクチンの積極的勧奨再開
新型コロナウイルス感染症の流行により、当クリニックもワクチン・発熱外来で多忙な時期が続き、かなり久しぶりの更新になってしまいました。
11月12日、HPVワクチンの積極的接種勧奨差し控えを終了するとの発表がありました。
子宮頸がんは、発生年齢が比較的若いことが特徴で、20代・30代で子宮を失ったり、命を落とすこともある病気です。子宮頸がんの発生の原因はヒトパピローマウイルス(HPV)ですが、HPVワクチンを接種すると子宮頸がんを90%以上予防することができます。
HPVワクチン接種後に、様々な強い副反応を起こす恐れがあることから積極的勧奨が差し控えられていた経緯がありますが、実際に調査すると、ワクチンを接種した人と接種しない人で発生率に差がないことがわかりました。つまり、HPVワクチンを打っても打っていなくても、一定の確率で起こりうる症状・病気だということです。
HPVワクチンの調査・研究で分かった副反応一覧とは?(みんパピ!)
HPVワクチンは、積極勧奨差し控えの期間中も、変わらず公費負担で接種可能でした。また、公費負担の4価ワクチン(ガーダシル)に加えて、自費の9価ワクチン(シルガード9)も使用可能となりました。

公費負担で4価のHPVワクチンを接種可能なのは、小学校6年生~高校1年生の女性です。しかし、8年間に及ぶ積極勧奨差し控えの影響で公費での接種の機会を逃してしまった女性は多く、厚労省には直ちに救済措置を講じていただきたいと思います。
9価ワクチンは自費の接種になります。高額になりますが、子宮頸がんの9割を予防できるとされています。
当院では公費の4価ワクチン、自費の4価・9価ワクチンの接種が可能です。接種をお考えの方は、いつでもご連絡ください。